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本枯節中厚削り・厚削りの出汁の取り方

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この記事では、本枯節中厚削り・厚削りの出汁の取り方を紹介します。本枯節は、焙乾したかつお節にカビ付けと天日干しを繰り返すなど、約半年間に及ぶ製造工程を掛けて作られます。そのため旨味が凝縮されたかつお節の最高級品です。一般的な薄削りは、本枯節を厚さ0.1mm以下に削っています。ここで紹介する中厚削りは厚さ0.5mm前後、厚削りは厚さ1mm前後に削ったものです。薄削りに比べて煮出し時間が長くなり、中厚削りで約20分厚削りは約40分煮出します。時間を掛けて出汁を取りますが、煮込んでも苦みや臭みが出にくく、香りが残るのが本枯節の特長です。出汁は濃い色ですが、濁りが少なく澄んでいて、風味もコクも深いので、濃い味付けの料理や麺つゆなどに最適です。この記事では、弱火でコトコト煮出す方法と、強火で一気に煮出す方法を紹介します。コトコト煮出した出汁は煮物・おでん・豚汁・鍋物などに、一気に煮出した出汁はより濃厚ですので麺つゆにオススメです。

材料
本枯節削り50g(本枯節中厚削り または 本枯節厚削り)
1リットル
おすすめの本枯節削り

半年かけて丁寧に作られた鹿児島県枕崎産の本枯節を中厚に削っています。とても香りが良く濃厚な出汁を取ることができます。

出汁の取り方  (※この記事では中厚削りを使いますが、中厚削り・厚削りとも同じ出汁の取り方です。)
◆ 弱火でコトコト煮出し法

鍋に水1リットルを入れ、強火に掛けます

沸騰したら弱火にし、削り50gを入れます
湯気が熱いので気をつけて入れて下さい。

中厚削りは20分、厚削りの場合は40分ほど煮出してください
アクは料理のコクになるので、取り除かずにそのまま煮出します。
※ 気になる方は、アクを取り除きますと、すっきりした味わいに仕上がります。

ザルでこします
細かい削りが気になる場合は、ペーパーを使ってこしてください。

中厚削り出汁の完成です
濃い色合いの出汁です。

◆ 強火で一気に煮出し法

鍋に水1リットルを入れ、強火にかけます

沸騰したら削り50gを入れます
沸騰したままのお湯に入れますので、お湯の跳ね返りに気をつけてください。

再沸騰しても、そのまま強火で煮出します
火を弱めずに強火のまま一気に煮出します。アクは料理のコクになるので、取り除かずにそのまま煮出します。アクを取り除きますと、すっきりした味わいになります。

1リットルで煮出した水が約半量になるくらいまで煮詰まったら、火を止めます
写真では約15分煮出しています。お使いのコンロの火力によって煮出し時間が変わります。半量にまで煮詰まったかどうかは、目分量で確認してください。

ザルでこします
細かな削りが気になる場合は、ペーパーを使ってこしてください。

中厚削りの出汁の完成です
煮詰めましたので、コトコト煮出し法よりも、濃厚な色の出汁が取れます。

中厚削り・厚削り出汁の保存方法

使い切れない出汁は、冷蔵庫か冷凍庫で保存してください。冷蔵庫で3~4日冷凍庫で2週間ほど保存できますので、小分けにして保存すると便利です。

本枯節中厚削り・厚削りの出し殻(だしがら)の利用方法

厚削りのダシガラは、煮出して柔らかくなったものをそのままおつまみにしていただけます。また、フライパンで乾煎りしてパリパリにしたものを、お煎餅のようにポリポリ召し上がっていただくこともできます。そのままワンちゃん・ニャンチャンのおやつにもできますが、小型のペットの場合は、喉に詰まらせないようにミルで粉にしてから食べさせてあげてください。

最後に

中厚削り・厚削りで取った出汁はいかがでしたか。厚削りは、湯の温度や煮出す時間を細かく気にせずに出汁を取ることができますので、その点では、カンタンに出汁が取れる素材だと言えますよね。濃厚な出汁は、料理のコクや旨味として味付けをサポートしてくれますので、日常的に取り置いて使いたい出汁ですね。

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